18Oct
私、比較的洋食が大好きでした。
煮物よりもグラタンやチーズ、パスタ、スペアリブ、ピザ…
父が頻繁に海外赴任していたので、家に帰るたびにその土産話を聞いていましたし、米軍基地に出入りする事もあったので、基地内のスーパーで買って来たものを家で食べることも多かったと思います。
小学生低学年の頃、数年のブラジル赴任から帰って来た父が、私と姉に洋食のマナーを身につけさせようと、月に一回、完全洋食の日を作りました。
この日は、母は母自身も食べた事もないようなものを作り(尊敬ものですよね)、スープ、サラダ、主菜、デザート、パンのコース料理を家で出してくれたのです。
もちろん食器は洋食器のみ。お箸はありません。
これを私は「月に一度の大ごちそうの日」と呼んで楽しみにしていました。
大人はステーキ。
子供は厚切りハムにパイナップルを載せて焼いたステーキ。
パンはフランスパンにバターを付けて。
スープはミネストローネだったり、コーンポタージュだったり。
船での仕事をしていた父は、船でコックさんが出してくれた料理があまりにも新鮮だったのと、きちんとマナーを身につけていない事に肩身の狭い思いをしたのでは、と思います。
(と言っても、私がマナーは完璧か、と言ったらそうではありませんので)
普段の母の料理は和食、煮物が中心。
子供ですから海老フライやコロッケなども好きでしたし、カレーも大好きでした。
幼少時の私は偏食で、野菜が大嫌い。キュウリのお新香くらしか食べられませんでした。
大人になり、一人暮らしを始めてやっと「意識的に野菜を取る」ということができるようになり、野菜を少しずつ好きになり…
マクロビオテックにハマり、ビーガンに憧れ、フルータリアンになり…
とは言っても、継続はしませんでした。
夫はごく普通の食生活の人。
自分だけがマクロビオテックをしようと思っても、夫の分は肉か魚を用意しなければなりません。
ですから、いつの間にか玄米と普通のおかず、というようになり…
フルータリアンも、始めた2ヶ月くらいは調子が良いのですが、三ヶ月目くらいからものすごく疲れるようになり、それはタンパク質が足りないせいだ、ということがわかって普通の食事に戻したり。
そんなこんなで、妊娠してやっと食生活の見直しと実行を強制的に行う事ができました。
私は桶谷式母乳育児というのをやっていたので、食事は基本マクロビオテック。
唯一違うのは、お米は玄米推奨でなかったことと、淡白な白身のお魚だったら食べても良かったこと。
桶谷式を卒業したら(卒乳したら)、今までの反動でがっつり乳製品を食べまくる日々になりました(笑)。
そしてここ数年、ローフードに強く惹かれつつも、昔ながらの和食にも良さを見いだしています。
まず、油を使わない。
そして洗剤を使わなくても大方奇麗に洗える。
今って、洗剤で泡だらけになったスポンジで洗うのがいかにも清潔!って感じのCMが多いですね。
それはやはり「売らんかな」なので仕方が無いかもなのですが、本当に洗剤が必要か?と再確認する事も大切では、と思うのです。
昔ながらの習慣にも脱帽です。
私の祖母は、ご飯を食べ終わると必ずご飯茶碗にお湯を注いでかき回してから飲んでいました。
それは、「茶碗についたご飯粒を落として洗いやすくするため」と、「一粒残らず腹に収めて無駄を出さない」の一石二鳥の習慣だったんだな、と最近気がつきました。
お鍋の残り汁にうどんを入れたり、雑炊にしたり(これは最近放射能対策でしませんが)、無駄を出さない、環境を汚さない配慮。
また、昔ながらの手法で作られる梅干しや味噌、醤油。
これらがあるだけで料理の味がぐっと変わります。
蜂蜜入りとか、醸造アルコール入りとか、必要ないんですよね…
日本人の体は和食でできていて、もちろん肉食を取り入れる事で良い方に変化した面もあると思います。
でも、今は過剰摂取ですよね…
月に数回くらいで良いかな、と思います。
人生折り返し地点に来た事で、健康のために何を為すべきか、と思ったときに
やはり体に入れるものはとても重要だな、と思ったのです。
愛を込めて作られた和食を、家族でわいわいとつつきあうのは幸せの原型だな、と私は思います。
関連記事
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。