宇宙系チャネラー ☆ルカ☆

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第二章 白い翼3

『もう少し、色々とやってみるといいかもしれませんね』
篠崎は桂を気遣ってか、そうチャットに書いてきた。
『もう少し、色々…ですか』
『うん、過去世退行催眠とか、ヒーリングとか…そういえば、桂さんのエネルギーを読んで、パワーストーンブレスを作りましたから航空便で送ります』
「ありがとうございます!おいくらですか?振り込みますので口座を後で教えてください』
『いえ、いいんです。僕が勝手にやったことですから』
『でも…』
『本当に気にしないでください。それから、12月にミネラルショーがあるので日本に行きます。もしお時間ありましたら会って頂けませんか?』
『もちろんです、時間を作ります』
桂は嬉しかった。篠崎が桂のエネルギーを読んでどんなパワーストーンを作ってくれたのか…それも気になるし、何より約3ヶ月ぶりに篠崎に会えるかもしれないことが嬉しかった。
篠崎がアメリカに帰って1ヶ月。週に一度、篠崎とチャットするのは本当に楽しみだった。今日は他愛のない会話だが、いつもはディープなことに話題が及ぶこともある。大体は篠崎の体験談、親との確執、トラウマについてなどだが、篠崎が心を開いて自分のことを話してくれるおかげで、桂も自分の中の小さなわだかまりを少しずつ話せるようになっていた。それは、今の家族のことでもあるし、亡くなった父のことや決して仲の良くない妹のことでもあった。
『おっと、そろそろ出かけないと…今日はこれからセドナに行ってきます』
『セドナ,ですか?』
『アメリカのパワースポットです。メールに写真を貼付して送りますね。とてもいい所ですよ』
『私もネットで調べておきますね』
『ええ、ではまた』
『はい、いってらっしゃい』
篠崎はスカイプを離れた。桂は時計を見る。夜中を少し回った所だった。
パソコンの電源を切り、ガスと戸締まりを点検し、ベッドルームに行くと、ちょうど修二が起きたところだった。
「…最近、週末は結構夜更かしするんだね」
修二は、寝ぼけ眼で桂に話しかけた」
「色々、調べたいことがあって…」
「ふぅん…」
思いがけず修二が起きていたことで、桂はなんとなくばつの悪い思いをしていた。
夫の知らない、そして自分が気を惹かれている男性と毎週チャットしている…その事実が、どうも後ろめたい気にさせるのだ。
裏切ってるわけじゃない。篠崎さんは、私が知りたいことを知るサポートをしてくれている。
夫にはそれができない。意識喪失のことだって、今まで相談したことがないのだ。いや、意識喪失が出始めた頃に一度だけいったことがある。だが、「病院に行って検査してもらいなさい」といわれただけで、その後も「どうだった?」とも聞かれていない…
夫は、優しいけれども桂に関心がないのだ。桂が何をしているのか、ということにあまり興味を持たないから、桂も週末を自由に過ごせるのだが…
桂は「おやすみなさい」というと、ベッドに潜り込んだ。
修二の手が自然に伸びて、桂を後ろから抱きしめる。
いつもの眠り方だが、今夜は違う。修二に抱きしめられながら、桂は太平洋を越えたところにいる篠崎のことを考えていた。

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